サバイバルに関して書くのは、これが初めてですね。
私は阪神大震災を経験していますので、サバイバルに関して
実体験があるわけですが、
これは、やってることはキャンプや登山でやることと同じ内容を
とてつもなく暗い気持ちでやる、という話で、
基本的に必要な知識や道具は、同じものなわけです。
地面から体温を奪われるとか、水の大切さとか、
明かりのない怖さとか、食べ物不足とか。
まあライフラインが全滅するわけで、電車もバスも動かない。
いや、動けない。
芦屋駅なんて、完全に崩壊してましたし。
で、
車に避難グッズ積んでるという方がおられますが、
都会では大災害の初期は、車での移動なんて無理です。
高速道路も倒れてましたから。一般道路はでこぼこ。
移動手段としてはバイクか自転車。
または徒歩しかありません。
ですから、私としては、避難グッズを持って、遠くに逃げるなら
自転車かバイクに積める程度を推薦します。
もちろん、遠くに逃げずに、車に積んでいるグッズを活用しながら
その場所に留まる場合は、除きます。
サバイバルグッズの中にテントは必要かということで、
私は必要だと考えてましたが、
この記事でもそう書いてありました。
「最初の夜の備えを」―モンベル創業者の“サバイバル思想”
少しだけ、引用します。
「何よりも優先しているのは『最初の夜を生き延びる』こと。
被災地ではせっかく地震から生き延びて避難することができたのに、
最初の夜に命を落とした人が 多いんです。
ひと晩食べなくても死ぬことはありませんが、
冷え込む屋外で体温を保てる時間には限りがあります。
被災した最初の夜をどう過ごすかは生死を分ける重要な問題なんですよ。
できればひと晩明かすための寝袋は備えていてほしい」
震災のたびに会社ぐるみで被災地の援助活動をしていて
気が付いたのですが、阪神・淡路大震災と東日本大震災では
大きな違いがありました。
阪神・淡路大震災 ではテントを援助物資として寄付して、歓迎されました。
ところが東日本大震災では寝袋は喜ばれたものの、テントは敬遠されてしまった」
「たぶん、都会に住む神戸市住民は避難先でもプライバシーの
確保を求めたのでテント生活を選んだのですが、
東北の人々は避難所に集まった人が多かった。知 り合い同士、
肩を寄せ合って暮らす安心感を選んだのでしょう。
でもあまりにもプライバシーのない共同生活が長期的に続くと、
やはり精神的なダメージははか りしれないほど大きいものです」
やはり、寝袋とテントは必需品のようですね。
さて、小屋暮らしやテント暮らしの良い点をひとつ。
阪神大震災では、ビルが倒壊しました。それもたくさん。
民家も半壊や全壊し、火事で消失したものもあります。
知人は、ローンを組んで建てたばかりの家が倒壊し、
田舎に帰ってしまいました。
ローンの長期の借金だけ抱えて。
建築会社のおしゃれなビルが根元からばったり倒れてたのは
苦笑しましたが。
つまり、万一の場合、高いお金を払って、あるいは借金して
家を一軒持ったとしても、
地震・津波・火事などで、一瞬で壊れるということ。
Bライフならば、小屋やテントが壊れようと、
数千万の借金を抱えることはありません。
業者にのせられて「家は男子一生の買い物」などと言われてましたが
ばかじゃないの?
と思います。
特に、ローンだけ残った人を見てますから。
そういうケースは少なくなかったし、東北大震災でも
あると思います。
高いお金を払って、借金して、家を一軒持つ意味、
これが理解できません。
特に、空中を買っている「マンション」なんか。
震災後に補修する、しないで、マンションの住人達がもめた話は
たくさんあります。
空中を所有して、本気で財産だと思っているのが、
この国というか、資本主義の罠ですよね。
なので、災害で破壊されると、すぐに矛盾が噴き出す。
そういうことです。
おっと、かたい話になってしまいました。
この方、すごいです。
西表島で二ヶ月間、サバイバル生活されてます。
「
西表島 2ヶ月間サバイバル生活」
そういえば、阪神大震災の前から、私はアウト・ドアや
キャンプ、サバイバルに興味があり、
実際に震災を経験するまでは、甘く甘く考えていたのですが、
今は、自宅に避難グッズを用意していますし、
普段も、帰宅が夜中なので、マグライトと十得ナイフ、
マスクなどをカバンに入れています。
あ、今はデイパックに入れています。笑
で、未経験の方の避難グッズの記事を読むと
「マスク」がないのに気付きます。
倒壊した建物の瓦礫のホコリや、火事の煙、
腐敗臭など、災害のあとの街は、のどが痛くなります。
マスクは必需品です。
東北大震災のボランティアに行くという知人が、
持っていく物は何か、と質問してきたので、
マスクをすすめておきましたが、
大量に持っていって、配布し、感謝されたと、
とても喜んでいました。
何事も、経験者に聞け、ということですよね。
最後に、阪神大震災前に、ナップザックに用意していたグッズを。
・ろうそく(仏壇用ひと箱)
・ジッポとオイル 百円ライター
・ラーメンなべ
・ビニール紐20メートル(黒と黄色のしましまのやつ)
・靴下やタオル
・ビニール袋
・サバイバルナイフ
・使い捨てカイロ数個
・懐中電灯と電池
・軍手
・45ℓごみ袋
・バンドエイド
などなど。
ごみ袋は、顔を出す部分を切り取るとポンチョになります。
腕を出す部分も切り取るとカッパになります。
これくらい用意していると、混乱し、不安な状況の中でも
ある程度の心の余裕は生まれます。
ただし、家が壊れておらず、グッズを取り出せるのなら
という話ですが。
地震が来たら、火を消して、避難のためにドアか窓をあけて
テーブルの下に、などと言いますが、
震度7は、その場で立っていられないのです。
しゃがみこむしかない。一歩も動けません。
まあ、そういう体験談もぼちぼちと。